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関東支部
7月例会報告「メディアの書かないがんの話」
更新日:2014年8月6日
 
■開催日:2014年7月23日水   時間18時30分〜21時0分
■場 所:東海倶楽部
■テーマ:自らのがん闘病体験を通して
 
イナンナ例会の歴代講師で、点滴をしながらお話された講師は初めてだと思います。とはいっても、前・日本経済新聞編集委員、現在、月刊誌に「がん患者体験記」を連載する福祉ジャーナリスト浅川澄一氏は、点滴ボトルを下げたスタンドをカラカラ引きずりながら会場に現れたわけではありません。
 ファッション紙面も手掛けた浅川氏が、さすがのダンディーな装いで会場入りするも、ジャケットの下に280ml.のペットボトル様の、バルーンを仕込んだ点滴器具があるなどとは誰が想像したでしょうか。当日は、一定量を継続的に体に送る優れた点滴器具で治療をしながらお話下さったというわけです。
 QOL(生活の質)を落とさずに精力的に活動していられる氏を目の当たりして、日進月歩している医療の実態を心強く思ったばかりでなく、ある種感動さえ覚えたのは、私だけではないと思います。
 そして、核心に触れたお話を聞くことで、情報を収集、精査することの大切さを知り、さらに、患者が持つ治療法を選択する自由についても再認識しました。それらの延長線上にある「死と医療の関わり」という、高齢化には避けて通れない課題は、私たち一人一人が考えてゆかなければいけないことも。
 病を知った経緯、手術、抗がん剤治療の効能と副作用、そして病院選びについてなど、情報のプロの冷静な視点での貴重で興味深いお話しは、とても短い紙面でお伝えできる内容ではありませんが、あえて手術と病院のランキングについてまとめると、(がんは部位によって対処法が異なるので、あくまで直腸がんについて)、体に負担の少ない腹腔鏡手術はがん手術の先端医療である、と浅川氏は強調されています。
 従って、この新しい技術を取り込み、患者の立場に立つ病院が「いい病院」とランクされて然るべきですが、実際は、ランクとは連動しないケースも多い。
つまり、「いい病院ランキング」などのいわゆる医療ムックは、その出版元にとっては、ジャーナリズムというよりは、広告主病院を優先する事業であるので、踏み込んだ検証に基づいた信用できるランクは期待できないということであります。
 私は、以前新聞社から貰った病院ランキング本を、いつか役に立つのではと持っていましたが、例会後早々、紙の回収日に捨てました。
 ジャーナリスト浅川氏には、例会にての貴重な情報のご提供感謝いたします。
鈴木陽子