関西支部
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関西支部
「アート・モード・工芸デザイン」
更新日:2017年5月5日
 
■開催日:2017年3月11日土   時間14時0分〜16時0分
■場 所:ナレッジキャピタルサロン7階
■講 師:木村由実子氏
 
・今回は、長年パリにお住まいになりながら現代ガラス芸術作品の作家として多くの展覧会に作品を発表されている木村由実子氏に、作品の制作工程やマルチプロダクションアクセサリーのご紹介、そしてアート・モード・工芸デザインのパリでの展覧会やイベントの様子などを、多くの写真や動画を見せていただきながらお話頂きました。
①由実子氏のガラス作品は、「フロートガラス」と呼ばれる「板ガラス」を、紫外線(UV)接着によって幾何学的に構成し形作る技法で制作されるもので、板ガラスをミリ単位でずらして重ねていく事で美しい曲線を生み出し、また垂直に接着する事で壮大な立体感が表現され、圧巻の造形美となる作品が生み出されています。その制作にはたいへんな集中力と技が必要だと、淡々と話される由実子氏から知ることができました。
なお、「フロートガラス:板ガラス」とは、金属を融解した上に融解したガラスを薄く浮かべることで製造された板状のガラス(板ガラス)で「工業板ガラス」と呼ばれているそうです。     
色は主に淡い緑色で、その他に「熱延板ガラス」と呼ばれる白色ガラス・エクストラホワイト・のものもあり、両方使い分けられて制作されているとの事でした。
②セミナーでは、開始前にテーブルに並べられたマルチプロダクションアクセサリーの美しさにまず皆が引き寄せられました。
不等辺三角形の小さなガラスが立体的に構成されたネックアクセサリーは、その造形の躍動感
と透けてくる光の透明感が美しく、洗練された装いにも現代的で前衛的な服にも似合いそうで、
光の透け感が角度によって変わるのも魅力的な品々でした。そして、ガラスは重いものと思って
いたのですが、とても軽くて、角もガラスの鋭さがなく驚きでした。 
ガラス作品制作の過程でどうしても出てしまうガラスの欠片、キラキラと美しい欠片を綺麗に
カットして、角を磨いて組み合わせれば身に着けるアクセサリーとしてまた命が吹き込まれる。
きれいな欠片をなんとかしたい、そんな思いから生まれた作品だと説明されました。
③パワーポイントでは今までの展覧会の様子と数々の作品そして滅多にみる事ができない貴重な制作風景を見せていただき、それぞれの説明をお伺いしました。
映像は、カメラマンで映像の専門でもあるご主人の作で、とても見やすく分かりやすく、1本の番組を見るようで、皆、言葉をなくして見入っていました。
由実子氏の作品「Spirale」や「光の柱」と名付けられたものなど展覧会での大きな作品は圧巻の美しさで、魅了され、また制作風景ではその努力を知る事ができ、ガラス作品の芸術とガラスについて、あらためて学ぶ事ができたセミナーでした。
淺田祥香